書籍

北の幽霊、南の怨霊

今は亡き、同朋舎発行の「怪談叢書」シリーズ。 合田一道氏と友成純一氏の共著書である。…といっても、新耳袋や「超」怖い話のように 「共同執筆」をしているわけではなく「北の幽霊・南の怨霊という、二つに分かれたそれ ぞれのパートをそれぞれが単独で執…

妖怪ウォーカー

妖怪雑誌「怪」のレギュラーメンバーである村上健司氏の妖怪スポット紹介本。 このブログで妖怪ものを扱うと、色々な障りがあるらしくずっと我慢していた(笑)一冊。 この本を一言で表すと「妖怪旅本」だろう。 妖怪を種族別で分け、それぞれの伝説などを解…

中国の鬼神 天地神人鬼

實吉 達郎:著 不二本 蒼生:画による中国神話世界のガイドブック。 と銘打たれた書籍である。 簡単に言うと、「西遊記」「後西遊記」「封神演義」などに登場した、神仙や妖怪等を イラストと解説でまとめたもの。感覚的に「妖怪図鑑」に近い。 代表的なとこ…

恐怖!!あなたの知らない世界

あの「新倉イワオ氏」が帰ってきた。 「あなたの知らない世界」(TVと書籍)で多くの人を恐怖のどん底に叩き落した、あの 新倉氏である。トラウマものの映像や話を未だに覚えていらっしゃる方は多いだろう。 その「あなたの知らない世界」がコンビニ向け書…

日本幻獣図説

湯本豪一氏による「幻獣(妖怪にあらず)」本。 豊富な図版と的を得た説明文は資料本として役に立つのでは? 1章は「幻獣名鑑」。 「河童・鬼・天狗・人魚・龍・雷獣」などの有名どころがまとめてある。 2章は「予言する幻獣」。 かの「件」や「アマビコ」等…

怪を訊く日々

福澤徹三氏の実話怪談本である。 (メディアファクトリーの「怪談双書」と最近出た「幻冬舎文庫版」の二種類あり。 文庫版は加筆修正あり(一部の話は再取材をしている)) 福澤徹三氏といえば今活躍中の小説家である。 俗に言うホラー小説系や青春小説(真…

三日やったらやめられない

篠田節子:著。 ……え?何故これが怪談感想文Blogに載るのか? それは「文藝百物語の裏話」が載っているからなのである。 なので、それ以外には触れない事をここに宣言する。 う〜ん、ジハード。 「結界内の愉悦」、これがそのエッセイのタイトルだ。 そ…

百物語 第四夜

平谷美樹氏の「百物語」もこれが最後…らしい。 第五夜があるとすれば、他の人が書くことになるだろう、という事だが……。 とまぁ、第四夜も青天の霹靂というか、出たこと事態が驚き。 こういった「次はやりません」という宣言を信用してはいけない、というこ…

木槌の誘い 弐

最終巻であるこの「弐」では、水木しげる大先生(おおせんせい、と読む)の「妖怪論」 の一端に触れることが出来る。 詳しくは読んでいただくとして、簡単にまとめると、 『妖怪≒霊≒神≒精霊』 ということらしい。 精霊と書いて「カミ」と読む。 すなわち「妖…

木槌の誘い 壱

現代の妖怪(←褒め言葉)、水木しげる大先生のコミック。 あの『稲生物怪録』をベースに、水木ワールドを展開する怪作である。 何故今頃取り上げるのかと言うと、ここには水木大先生の「妖怪・精霊・神」の捉え方の 一端が垣間見える良作で、是非紹介してお…

奇譚草子

実は最近『小説家が書く実話怪談もの』に興味がある。 怪談専門外の小説家が書いた実話怪談というのは、結構面白いと思うのだ。 意外とシンプルに「あったこと・訊いた事」を書き綴っているので、さらりと読めてしま う。けれど、シンプルな分、逆に恐怖度が…

怖すぎる話 本当にあった超怪奇譚

二〇〇五年七月五日初版発行。 さたな きあ氏、一年ぶりの新刊である。 毎回タイトルが楽しみだが、今回はこんな感じだった*1。 毎度おなじみの「文体」と「オチ」で安心して読めるB級怪談文庫である。 もちろんB級というのは褒め言葉(?)だと思っていた…

魔界 接触編

イデの力か!?いやいや違う。 学習研究社から出た『サイト妖怪王特別編集 怪異・妖怪体験録 魔界 接触編』とい ういわば『実話怪談モノ』書籍の事である。 山口敏太郎氏のサイト「妖怪王」に集められた体験談からセレクトされた怪談集である 本著は、200…

妖怪・魔界情報MOOK 妖怪草子

確か似たようなタイトルが荒俣宏氏の著書にあったが、これは山口敏太郎氏の責任編集 本で、一言で言うならば『妖怪と名のつくものを集めた情報誌』といったところか? 学術的なアプローチで妖怪を語ったかと思えば、怪談が唐突に入っていたりして散漫な 印象…

百物語 第三夜 実録怪談集

平谷美樹氏の実録怪談集の第三弾である。 この第三夜を執筆する事は平谷氏にとってイレギュラーな出来事だったらしい。 終盤になるまで百話集まらずに四苦八苦して、なんとかギリギリで揃った、とまえがき にあった。それで百話以上(!)収録となったらしい…

恐怖のネット怪談

今は亡き同朋舎(発売は角川書店)から発行された、その名のとおりのネットで公開 された怪談を集めただけのもの。 ちなみにホラージャパネスク叢書シリーズの一冊である。 初版は2001年6月8日であるから結構前に出た書籍だ。 百怪の会:編であるが、…

百物語 実録怪談集 第二夜

平谷美樹氏の実話怪談集第二弾。この巻も<百話収録>だ。 それが売りでもあるのだが、やはりそこまで怖くはない。 些細な怪異を取り上げて<標本>にするのがこの百物語のもつ意味だと思うので、怖い 話がなくとも問題はない(はずだ)。 もちろん、全く怖…

ぶるる

「全日本心霊ミステリーツアー情報ブック 旅ホラー ぶるる」が正式名称。 ツアコン裏ネット委員会:編ということで、ライターの名前は出てこない。 あの(わはは)フランス書院発行で「GOKURAKU NAVI」シリーズの一冊。 かなりC級の香りのするムックだ。 「…

百物語 実録怪談集

SF作家・平谷 美樹(ひらや よしき)*1氏が百物語完全収録に挑戦した、怪談集。 この本が出た時点では次の第二夜を出す予定がなかったのか、<第一夜>となっていな い。「僕の体験談はほとんど書き終えた(中略)次の企画はネタの溜まる三十年後とい うこと…

本当にあった超怪奇体験 恐怖空間へようこそ

秋本あまん*1:著の実話怪談集第一作。初版発行を見ると<1998年1月5日>とある。 この年は西の横綱が復活した年であるが、実はそれよりも先に発行されているのだ。 <超>がついているあたりから推察するに東の横綱人気と切り離して考えるのは無理と いうも…

日々是怪談

著者である工藤美代子氏はの肩書きは「ノンフィクション作家」といったところだろうか? そのノンフィクション作家が書いた、怪談エッセイがこの「日々是怪談」である。 全24のエッセイに中には、日常に起こった些細な怪異から、微妙に恐ろしい話、 そしてス…

全国のお坊さんがこっそり明かす 心に残った幽霊供養

2004年は学習研究社からとても怖い怪談書籍が2冊出た。 一つは小池壮彦氏の「異界の扉」、そしてもう一つが、この高田寅彦氏の「全国のお坊さんがこっそり明かす 心に残った幽霊供養(以下、幽霊供養)」である。「異界の扉」の紹介はまた……ということにして…

伝染る怖い話。

別冊宝島284「怖い話の本」の文庫化されたもの。現在も入手し易い。 また、文庫版にのみ小池壮彦氏の解説が付く。 この本、別冊宝島編集部編になっているが執筆陣が中々豪華である。 その手の本を読む人なら知った名前が多いだろう。 我が家に有るのは文庫版…

幻獣ムベンベを追え

未確認生物も好きな私としては、この書籍を紹介しておきたい。これは「早稲田大学探検部」の未確認生物<モケーレ・ムベンベ(コンゴドラゴン)>捜索記録の書である。所謂探検記、ともいえるだろう。モケーレ・ムベンベはアフリカ・コンゴの奥地にあるテレ…

文藝百物語

怪談書籍のお話。 この本は、ネット等で調べもの中に出会った一冊。 元来怪談集が好きな身なので、存在を知ったその日 のうちに書店にて購入。きっちり初版。 角川ホラー文庫版なので、文庫版書き下ろしが入ってお得! ていうかオリジナル版もいつか買おう。…

ゲーム業界奇譚

「超」怖い話Ε(イプシロン)も無事発売、大変面白く読めて大満足の一冊でした。 そのせいか、ここ最近怪談本を寝る直前に読むというのが日課になりつつあります。普段の生活リズムでいくと、布団に入るのが午前1時。それから読むわけですから寝るのは当然草…