三日やったらやめられない
篠田節子:著。
……え?何故これが怪談感想文Blogに載るのか?
それは「文藝百物語の裏話」が載っているからなのである。
なので、それ以外には触れない事をここに宣言する。
う〜ん、ジハード。
「結界内の愉悦」、これがそのエッセイのタイトルだ。
そこまで裏話的ではないが、参加者視点で書かれたエッセイ、ということで資料性は高い。
ような気がする。多分。
「文藝百物語」とは何か?というと、「ホラー作家を集めて百物語を行ってもらい、
そこで語られた怪談を書籍化したもの」である。参加メンバーも中々凄い。
一応感想も書いているので、こちらも。「文藝百物語」
で、このエッセイでは「百物語中の雰囲気」に関して書かれている。
「文藝百物語」と併せて読めば楽しめるだろう。
(竹内義和氏の「都市怪奇伝説」もお勧めしておきたい。これにも関連した話がある)
加門七海氏が「霊感が強いと評判のある作家」といわれて登場すれば、菊池秀行氏が
そのまま出て来たりと楽しい。
そして、篠田氏は「最後まで全く退屈しなかった」「話芸だけで過ごす一夜。
まことに春の宵にふさわしい粋人の遊び」という。
そう「百物語」は楽しい遊びだったのである。
百物語とは江戸時代に流行した遊びらしい。
それと同時に「胆力」を鍛える為の言わば修練…だったともいう。
要するに「怖い話を夜中に語り合って震え上がりましょう」ってところか。
現代でもこういったイベントはやっているし、個人で楽しんでいる方もいらっしゃる
事と思う。
いや、何時の世も好事家はいるものだ。
(この辺りは東雅夫氏の「百物語の百怪」に詳しい)
百物語には色々と作法があるが、大事なのは「怪奇な話を百語る事」である。
単なる幽霊話でも、ちょっとした不思議でもいいのだ。
キーワードは「百」。
百をそのまま「百篇」と捉えるもよし。また「沢山」と捉えるのもよし。
沢山怪談を語り合うことで「霊感センサー」を最大限にすることが重要なのではない
だろうか。
そうしたら「百を語れば怪に至る」を体感する事が出来るだろう。
もし、百物語に興味を持たれた方で「実際にやってみた」方がいらっしゃるなら、
是非レポートを聞いてみたいものである。
実は私もして見たい(笑)のだけれど。
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