妖怪・魔界情報MOOK 妖怪草子

確か似たようなタイトルが荒俣宏氏の著書にあったが、これは山口敏太郎氏の責任編集
本で、一言で言うならば『妖怪と名のつくものを集めた情報誌』といったところか?
学術的なアプローチで妖怪を語ったかと思えば、怪談が唐突に入っていたりして散漫な
印象を受ける。が、これはしょうがない事だろう。目指す方向性が『雑誌風』なのだか
ら。ま、正直に言わせていただくと『やりたいことは分かる。だがブラッシュアップさ
れていない。内容の薄さもマイナスポイント』と。例えて言うなら<同人誌>だろう。
仲間が集まって好き放題に作り散らかしたらこうなる…という典型だ。
気になる点は以下の通り。


・内容が薄い
・うちわだけの会報並
・編集作業がいまいち
・イラスト全部駄目。
・コラムが全般駄目。
・嘘情報をそのまま載せている。
・よかったのものは、ほんの一握り←重要。



同人で出していたら、特に文句はない。残念ながら、これは一般商業ベースのムック。
内容全てが素晴らしいものは難しいし、中々ない。けれど、プロならある一定の水準を
保った内容にしなければいけないのではないか?
文句をつけずに褒めちぎった感想文を以前ネットで見かけたが、あれは仲間ボメだった
ようだ。残念。


オマケ:イラストは『水木しげるの影に振り回されるもの』『悪魔絵師に振り回される
もの』『デジタルに振り回されるものがいて、辛い。読者が見て分からないとでも思っ
ているのか?
そして『妖怪』という言葉に振り回され、縛られ、根本を失ったものの多い事よ。
このムックで何度ため息をついたことか。
最後に山口敏太郎氏の文章から引用して終わろう。
『無知である事を知ること者こそ真の知なり』
分かっているなら(以下検閲)

妖怪草子―怪しー妖怪はそこにいる! (妖怪・魔界情報MOOK)

妖怪草子―怪しー妖怪はそこにいる! (妖怪・魔界情報MOOK)